仕事と社員

Y.K.

日曹分析センター 第四研究部
(取材当時)
2016年入社 工学府修了

仕事内容

開発剤の登録に
必要な試験を実施する。

私の所属する部署では、農薬候補化合物、開発剤および既登録剤の物化性試験を実施しており、中でも私は純度試験やGLP(Good Laboratory Practice=優良試験所規範)と呼ばれる基準をクリアするための試験を担当しています。具体的には、開発剤の登録に必要なデータを取得するための試験設計や実施を行っています。以前は試験従事者という立場で数多くの試験を実施してきましたが、入社4年目からは試験責任者として試験の設計やレポート作成などを行う機会も増えてきました。
すべての実験はガイドラインに沿って実施するのですが、物性が特殊な場合など、ガイドライン通りに試験が進められない化合物も存在します。その場合には、まず原因の分析を行い、分析方法の変更や上手く物性のピークが出る試験を設計し直すなど、ガイドラインから逸脱しない範囲で試験方法自体も変更します。スムーズに進んだ試験はなかなか記憶に残らないものなので、私はイレギュラーな化合物や失敗事例などは適宜メモを取り、知見として次に活かせるように心がけています。

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  • 仕事はどうやって覚えたの?

    分析試験の一つとして、NMR(核磁気共鳴)装置を使って行うこともあります。私は学生時代に固体NMR 装置は使用したことがありましたが、当時の装置は古く、また現在使用している液体NMRは未経験でした。ですが上司や先輩が丁寧に教えてくれ、何度も練習させてくれたおかげで装置の使い方を学ぶことができました。また、実験では学生時代よりも低濃度かつ細かく見ているため、汚染が起こらないように慎重に実験を行う姿勢も学ぶことができました。

仕事の魅力

試験の背景や意図がわかると
面白みも増す。

入社1、2年目の頃は、試験責任者が設計した試験をそのまま実施し、データを出すところまでしか意識できていませんでした。ですが自分自身が試験責任者を任されるようになると、本社や試験を受託する外部企業とのやりとりが増え、何のために試験を行っているのか考えられるようになり、仕事の面白みも増してきました。試験を行う背景、データをどのように活用するかが理解できてくると、点と点が1本につながる感覚もありました。
私の感じる日本曹達の良さは、風通しがよく、相談しやすい雰囲気であること。チャレンジさせてもらえる環境があることです。実験は上手くいかないことも多々ありますが、失敗をどのように活かすのか、そして次のアイデアを生み出すのかという実験への取り組み方についても、上司や先輩たちの姿から学ばせてもらいました。入社4年目になっても初めて経験することが多い仕事なので、今後も新しい試験に積極的にチャレンジし続けたいと考えています。

  • 私の「そーだ!」体験

    以前、異動した前任者から引き継いだ試験がありました。条件の検討まで済んでいたのですが、実験ではなぜか化合物のpHを維持することができず、化合物が溶け続けてしまうということがありました。「私の腕が悪いのでは」とも考えましたが、何度分析しても結果は同じ。周囲にアドバイスをもらいながら改めて検討し、最終的にはさらに改良した独自の実験手法を作り出すことで問題を解決しました。当時は試験従事者でしたが、このようなイレギュラーもあるのだと、良い経験になりました。

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1day Schedule

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