仕事と社員

S.K.

高岡工場 生産技術研究所 技術1グループ
2012年入社 数理物質科学研究科修了

仕事内容

改善と実験を繰り返し、
製品化のフェーズへ。

私は新規農薬のプラントの設備設計を担当しており、長らくプロセス研究を行ってきた新規農薬がいよいよ製品化される段階まで来ています。担当範囲はフェーズによって少しずつ変わっていくのですが、入社当初は実験室の規模で農薬となる化合物を作り出す小実験を行い、その後はパイロットプラントでの実験(中実験)を実施。スケールが上がるとラボでは確認できなかった問題も見つかるため、問題の発見と改善、中実験といったサイクルを何度も繰り返しました。そして現在はいよいよ製品化のフェーズに進みつつあり、今までの中実験で得られた結果をもとに設備設計を行っています。
ラボレベルの小実験から中実験、製品化とフェーズが進行しても、プロセスや製品品位は小実験と同等にすることを前提に、安全や環境への配慮、各種法令にも適応させなければなりません。1人の知識だけではすべての制約をクリアすることは難しいため、上司や先輩、関係各所と頻繁にヒアリングを行いながら、設備の検討を進めています。

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  • 仕事はどうやって覚えたの?

    私は大学時代の研究が有機合成でプラントについては素人も同然だったので、入社してからは非常に多くのことを覚える必要がありました。今までに扱ったことのない分析機器を扱う必要もありましたが、日本曹達には面倒見の良い先輩たちが多く、親身になって教えてくれたので、新しい知識もスムーズに学ぶことができました。また、学生の頃には実験にかける時間をそれほど気にしていませんでしたが、メリハリをつけて効率的に実験を行う姿勢も先輩たちから学べました。

仕事の魅力

諸問題を解決し、
製品化に到達する達成感。

プロセス研究の魅力は、やはり問題を解決できた時の達成感にあります。私が担当している新規農薬は、もともと製造コストを下げることが難しいと考えられていました。それでも私は、先輩たちにアドバイスをもらいながら何度も試行錯誤を繰り返し、最終的には日本曹達の別の製品で使われていたノウハウを転用することで、問題を解決することに成功しました。
また、ある程度フェーズが進行してから、製造過程の副反応として発生する不純物の毒性問題が立ち上がったこともありました。その時点では、既に対応できることが限られている中での問題でしたが、まず発生のメカニズムを解析し、チームで協力しながら仕込みの条件や反応温度などを細かく試行錯誤することで、副反応を押さえることに成功しました。これらの成果は、もちろん私1人の成果ではなく、先輩たちの力や社内の知見があってこそのものです。さまざまな苦労はありましたが、今までの苦労がもうすぐ実を結ぶのが楽しみです。

  • 私の「そーだ!」体験

    以前、私が中実験に立ち会っている時、小実験の時には把握していなかった温度の上昇とガスの発生に気づきました。実験室に持ち帰って検証したところ、その後の工程でプラントの他設備に悪影響を及ぼしうることが判明しました。それまでにも私が立ち会わない状態で2回ほど実験を行っていたのですが、もともと温度の上昇が想定されていない箇所だったため、発見できていなかったのだと思います。常識に縛られず、人と違う視点で見ることの大切さを知りました。

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