NISSO HPC

医薬

Pharmaceutical

基礎物性、安定性

ヒドロシキプロピルセルロース (HPC)

NISSO HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)はセルロースに酸化プロピレンを反応させて得られるセルロース誘導体で、ヒドロキシプロポキシ基を導入することでセルロースの水酸基同士の水素結合を妨げることにより可溶化したものです。

NISSO HPCは1969年に販売を開始、1971年に日本薬局方に収載され、2005年には食品添加物に指定されました。2010年にはIPEC GMP対応を完了しています。

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対応規格: 日本薬局方、米国薬局方、欧州薬局方

CAS番号: 9004-64-2

特長

  1. 優れた結合力を有する。
  2. 水及び極性有機溶媒に溶解することが出来る。
  3. 化学的に不活性であり実質的には反応性が無い。
  4. 毒性、刺激性は無く、有害性は低い。
  5. GMP管理下にて製造されており、JP/USP/EPに準拠している。
  6. 様々な粘度、粒子径の銘柄がある。
  7. ロット間差が小さい(ロット数は自由に選択可能)。
  8. 5年間の品質保証期間を有する。
  9. シリカのような添加剤を加えていない。

物理化学的特性

温度、濃度よる NISSO HPC 粘度変化
粘度変化 vs. 濃度(水溶液)
粘度変化 vs. 濃度(エタノール溶液)
熱凝集性

HPCは水中40-50℃の範囲においてlower critical solution temperature (LCST) を有する

粘度変化 vs. 温度(水溶液)
ゲル化点 SSL-20% SL-10% L-8% M-2% H-1% VH-1%
Temp.(℃) 50 47 45 42 41 41
吸湿率の経日変化
pHによるHPC水溶液の粘度変化

pH1-11の水溶液にHPC2%を各々溶解した時の粘度変化を20℃で測定した。

UV照射によるHPC水溶液の経日粘度変化

HPC-L,M,H各々水溶液に紫外線ランプ(波長:254nm、槽内温度:25-30℃)を30日間照射し、その粘度変化を20℃で測定した。

HPC-L 2%での溶解性
溶剤名(一般名) 粘度(mPa・s) 粘度比(*1) 外観 溶解性(*2)
6.3 1 透 明
メタノール 3.4 0.5 透 明
エタノール 6.9 1.1 透 明
イソプロピルアルコール 13.1 2.1 透 明
tert-ブタノール 33.0 5.2 透 明
n-ブタノール 17.0 2.7 透 明
シクロヘキサノール 397.0 62.7 透 明
プロピレングリコール 276.0 43.6 透 明
アセトン 2.0 0.3 極 微 濁
シクロヘキサノン 16.9 2.7 透 明
THF 3.5 0.6 透 明
ジオキサン 8.5 1.3 極 微 濁
セロソルブ 12.6 2.0 透 明
ブチルセロソルブ 19.1 3.0 透 明
氷酢酸 9.4 1.5 透 明
蟻酸 11.5 1.8 透 明
乳酸 416.0 65.7 透 明
酢酸エチル 濃 白 濁 ×
酢酸ブチル 濃 白 濁 ×
DMF 4.7 0.7 透 明
DMSO 10.9 1.7 透 明
ピリジン 5.8 0.9 透 明
塩化メチレン 5.9 0.9 透 明
クロロホルム 7.7 1.2 透 明
ベンゼン:メタノール(1:1) 3.8 0.6 透 明
トルエン:エタノール(3:2) 4.6 0.7 透 明
グリセリン:水(3:7) 15.3 2.4 透 明

(*1)水溶液を1とする

(*2)○=易溶、△=難溶、×=不溶