日本曹達は、光触媒の機能を最大に発揮する
「光触媒薬剤」を提供します。

光触媒コーティング剤を有機物に直接コーティングすると、光触媒の作用によって基材の劣化が生じます。
「ビストレイター」は光触媒層と保護接着層の二層コートに分離することで、高い分解活性を維持しながら基材への分解力をブロックし、各種基材への適用(有機基材プラスチック等)も可能です。

保護接着剤の説明図
保護接着層薬剤、光触媒層薬剤の製品写真

光触媒のしくみ

光触媒はどうして汚れをつきにくくするのでしょう?

それは、光触媒酸化チタンの2つの機能である
「酸化分解」「親水性」という特性を持っているからです。

酸化分解とは?

酸化チタン層に紫外線が当たると、半導体でもある酸化チタンが紫外線の力を吸収して活性化し、塗装面に付着した有機物質(汚れ)を酸化分解します。

また、酸化チタン自身は消耗することがありませんので、半永久的に効果を持続することができます。

酸化分解の説明図

見てわかる!
親水化確認テスト/カラーインクの分解

酸化チタンを全面にコートしてからその上にカラーインクを印刷しました。その後、「N」の文字に紫外線を照射。紫外線照射部のカラーインクが酸化分解されて脱色し、「N」の文字が浮き出てきました。

親水性とは?

親水化とは、材料の表面に水がなじみやすくなる現象です。普通の材料の表面に水をスプレーすると、表面張力により水滴になるため、水分が蒸発すると付着した汚れがそのまま塗装面に残ります。

一方、酸化チタンをコーティングした表面に紫外線を当てますと、親水化機能により水は水滴にならず均一に広がります。均一化した水は表面に水の膜を形成し、汚れを浮かせて流し去ります。

親水性の説明図

見てわかる!
親水化確認テスト/水の噴射

写真下部に酸化チタン層をコートし、太陽光にあてた後全体に水を噴霧しました。酸化チタン層では水がはじかれることなく、広がっている様子が確認できます。

接触角とは

接触角とは、水滴(水玉)と水平においた基材のつくる角度です。酸化チタンコーティングした基材に、太陽光をあてたあと水を落とすと、親水化の作用により接触角度は0°近くまで下がります。

接触角の説明図

世界初の2層コーティング

当社は、プラスチックにコーティング可能な
2層コートを世界で初めて開発しました。

ビストレイターLの製品写真

Note接着層コーティング剤は第一石油類、光触媒層は第二石油類に該当するので取り扱いには十分注意し、MSDSをよく読んでお使いください。

保護接着剤の役割

酸化チタンは、汚れや細菌を分解してくれる働きがあるのですが、同時にコーティングされている基材やバインダーも分解してしまう悪さをします。

当社が開発した保護接着層が、2つの大きな働きをします。

  1. 酸化チタンの分解から基材を保護します。
  2. 酸化チタンと基材を接着します。

主な特徴

2層にすることにより、以下のような特長が生まれます。

様々な基材への塗装を可能に 

保護接着層が、酸化チタンからの攻撃(分解)をブロックするため、これまで基材自身が酸化チタンで分解されてしまい、適用が難しかった有機物(プラスチックなど)にも使用できるようになりました。

保護接着剤の説明図

酸化チタン本来の活性を維持

酸化チタン層と保護接着層(バインダー層)を分離したことにより、酸化チタンが本来持っている活性を下げることなく薄膜化することが可能となりました。

ライン塗工〈塗装事例〉

製品塗装向けには加熱硬化タイプがおすすめです。

ライン処理速度数十m/分にも対応した速乾性があり、高透明光触媒膜が得られます。

  • 主な効果:防汚・抗菌・消臭・庫内鮮度保持・静電気低減

加熱乾燥タイプ

塗装場面に合わせて塗装方法を選択できます。

加熱乾燥タイプの塗布方法はスプレー、ロールコーター、スピンコータ

応用製品

テント・ブラインド・etc

テント・テント倉庫に塗装

明るく暑くなりにくい空間にします。

ブラインドに塗装

紫外線を受け、セルフクリーン効果を発揮します。

現場塗工〈塗装事例〉

現場塗装向けには常温硬化タイプがおすすめです。

スプレーによる塗装のほか、刷毛やローラーでの塗装も可能です。

季節を問わず常温硬化し、ほとんどの基材に塗れます。

主な効果:防汚・環境浄化(NOx等除去)

常温乾燥タイプ

既存の設備で塗装が可能です。

常温乾燥タイプの塗布方法はローラー、刷毛、スプレー

施工事例

住宅・公共施設・料金所ゲート・etc

藤嶋邸

藤嶋邸
1999年7月施工

公共施設・駅などに塗装

街の活力(綺麗)、来訪者へのアピール(イメージ向上)につながります。

住宅壁面に塗装

いつまでも美観を維持します。

料金所のゲートに
塗装

ドライバーの視認性確保とNOxの発生を抑えます。

性能評価

さまざまなテストを行い、
性能を評価しました。

実験1:塗装板のコーティング

アクリル塗料の塗装板にビストレイターを塗装し、未塗装のものも同時に屋外に暴露しておきました。すると、未塗装のものは2ヶ月程度で全体が黒っぽくなり、雨筋汚れがわかるようになってきました。それに対し、ビストレイターをコーティングした方は塗工時のまま白さを保っています。

実験2 料金所ゲートの塗装

高速有料道路などの料金所衝突防護壁(アイランド)に、ビストレイターを塗工してみました。写真のように防汚効果がはっきり出ています。交通量の多い料金所では、数日に1度の洗浄作業が軽減されるだけではなく、ドライバーの視認性低下を防ぎ、安全性の向上にもつながっています。

汚れの分解性試験

強い酸化力で、汚れ(実験ではサラダオイル)を分解します。

オイル分解試験のグラフ

親水性の試験

紫外線の照射で、接触角は0度近くまで低下します(超親水性)。また、照射を止めても24時間以上超親水性は維持されます。 

親水性試験の接触角低下グラフ
親水性試験の接触角暗所維持グラフ

抗菌力試験

[検体]

  1. ビストレイター塗工PETフィルム
  2. PETフィルム(対照)

[試験方法]

抗菌製品技術協議会 試験法「抗菌製品の抗菌力評価試験法 (1998年度改訂版)
フィルム密着試験法」により、検体の抗菌力試験を行った

※菌数増減値差

増減値差=logC-logD
D:検体2)の24時間後の生菌数の平均値(無加工試験区)
D:検体1)の24時間後の生菌数の平均値(抗菌加工試験区) 

[試験結果]

試料 試験菌 増減値差
検体1) 大腸菌 2.3
黄色ブドウ球菌 4.6

抗菌製品の抗菌性能基準:増減値差2.0以上(財)日本食品分析センター
試験報告書 第100063030-001号による

環境浄化試験

ビストレイターを道路側壁に塗ることによって、5倍の面積に植樹(広葉樹)したのと同じ効果を有します。

Nox分解試験グラフ
測定条件
  • 1ppm NOガスを1.5L/Minで常に送気
  • 2mW/cm2でUV照射
  • サンプルサイズ:70mm×100mm
  • 基材:アルミ(表面:ウレタン塗装 裏面:エポキシ塗料)
  • 光触媒:ビストレイターL NRC-300A+NRC-300C

技術資料(PDF)/
光触媒関連HPへのリンク

技術資料(PDF)

それぞれのファイルには下記内容が記載されています。 必要に応じてご使用ください。

光触媒関連HPへのリンク

それぞれのファイルには下記内容が記載されています。 必要に応じてご使用ください。